ゲームの思い出話:ハドソンのPC版「ボンバーマンオンライン」
今回は、今から約18~20年前にパソコンで登場した「ボンバーマンオンライン」の思い出を語りたいと思います。管理人の記憶違いがあるかもしれませんのでご了承ください。
画像も無しに文章だけをつらつらと書いたのみの記事です。興味のある方だけ読んでもらえれば幸いです。
インターネットの高速回線が全国的に普及し始めて、本格的にオンラインゲームというものが浸透してきた2002年頃。
PCのオンラインゲームと言えば、当時は『リネージュ』や『ファイナルファンタジーⅪ』、『ラグナロクオンライン』なんかが非常に流行っていた記憶があります。
当時は僕もオンラインゲームを始めたての頃で、好んでプレイしていたのは『メイプルストーリー』と、今回のタイトルでもある『ボンバーマンオンライン』でした。
2Dなゲームが好みだったんですかね?
リネージュとかラグナロクオンラインはクオータービュー、FFⅪはトップビューでしたわね。
当時はオンラインゲームと言うのは敷居が高く、そもそもインターネット環境の揃ったパソコンを持っていないとプレイ出来ないのが、子供にはなんとも手が届きにくいものでした。プレイステーション2でもオンラインに繋げたのですが、パソコン同様に浸透とはいかなかったと記憶しています。
もちろん現在はネット環境なんて当然のように整備されていますが(wifiとか当時は信じられなかったですね。もはや今の現実は20年前の空想の世界に達していますね)、昔はまだまだ発展途上。
今はまだ空飛ぶ車とか実用化できる段階ではありませんが、インターネット周りは非常に進歩した世界になっていますよね。
特にテレビゲームに関しては、『ゲーム脳』なんて言われて、ゲームばかりやっていると頭がバカになると本気で思われていた時代です。
ゲームをすると脳のα波とβ波がうんぬんかんぬんとかなんとかかんとか。
まあ何事もほどほどに、という事でしょうか。
当時は僕も高校生くらい。その頃は新聞配達なんかして月に2万円程のお給料をいただいていました。更にお小遣いとかお年玉かなんかで頂いたお金を貯めて、初めて購入したパソコン。その頃のOSはウィンドウズXPでした。
学校でパソコン操作を習う授業なんかも普及していて、触り程度の操作方法に慣れていたものでした。中学校の時、パソコンに入っていたゲーム「マインスイーパ」を初級モードでしたが開始と同時に適当にクリックしまくってたら即クリアしてしまって、クリアタイム2秒とかいう記録を出して友達と盛り上がってた記憶があります。
この2秒は絶対に抜かれないだろうと思っていた記録でしたが、後日友達も適当クリックで2秒をたたき出すという異常事態に。草生えましたね。
学校のパソコンでなにをやっているのですか……。
そんな話は置いといて、いざ自宅のパソコンでオンラインゲームをするとなるとマウス操作やキーボード操作など未知の領域。
ゲームコントローラさばきと言ったら堪能なつもりでしたが、パソコンゲームというものは(今もですが)キャラクターの移動にキーボードのW.A.S.Dなんかを使うものばかり。ジャンプはスペースキーとか。不慣れでぎくしゃくした動きで、ヒイヒイいいながらプレイしていたものです。
そんな時に使用していたのが「joy to key」というフリーソフト。これはキーボード操作を、パソコンに繋いだゲームコントローラに当てはめる事ができるもので、これのお陰でパソコンで苦も無くゲームをすることが可能となりました。
なので僕は未だにキーボード操作はヘタクソです。キーボード操作をそつなくこなす方々は凄いですね。
パソコンでFPSゲームなんかをされる方々は多分皆キーボード操作がお上手ですよね。
僕はパソコンではFPSゲームはほとんど触ってこなかったので非常にへたくそです。
さて、そんなこんなで色々なゲームをプレイして、遂に「ボンバーマンオンライン」に触れることになります。
当時、ボンバーマンオンラインというのは基本プレイ無料のゲームで、いわゆる月額課金制が主流だったオンラインゲームのなかでもプレイヤーに優しいゲームでした。最大6人対戦で、CPUが入る事も無く全員プレイヤーのみでしたね。
ボンバーマンは小さな子供時代からプレイしてきていたので、腕前にはもちろん自信がありました。
しかしそれは所詮、井の中の蛙。
いざプレイしてみると、それはもう皆さんお強い事。洗礼を浴びせられるかのようにボコボコにされていきました。
今までのスーパーファミコンとかでプレイしてきたボンバーマンとはルールも殆ど変わらなくて(ルーイはいません。アイテムは爆弾、火力、キック、パンチ、グローブ、ローラースケートだったかな?)環境自体は同じはずなのに、まったく勝てないのです。
それもそのはず、友達間でプレイしていた時は適当に爆弾を置いて、適当に爆弾を投げて、適当に爆弾を蹴っていれば勝てたのです。すべてがテキトーだったのです。それでも勝てるものでした。
なぜ勝てたのか?
勝てるようになるにはどうしたらいいのか?
そういったものを考えることなく、ただ友達とワイワイやっていただけだった僕には、全国のプレイヤーの方々と同じ土俵に立てる実力は伴っていなかったのです。
それに、当時はもう一つ問題も。
それはオンラインゲームにおけるルールみたいなものでした。
どういうことかというと、例えば対戦部屋に名前のようなものがついていて『初×』とか『ムック×』とか部屋名についているのです。
特に『初×』なんてものは、そういうルールを知らない人が見ると「初っていうのは初心者の略かな?」とか「初心者お断りって事かな……」なんて考えにもつながるのです。
実際の『初×』の意味は、「開幕にグローブアイテムやパンチアイテムを取得しても、相手陣地に爆弾を飛ばして倒さないようにする事」です。
ボンバーマンというのは、対戦開始時はブロックに囲まれているため移動範囲も狭く、他所から爆弾が飛んで来ようものなら対抗手段もなく一方的にやられてしまう事があります。『初×』というのはそういった速攻を禁止する、というものなのですね。
そして『ムック×』。これは見た目がけむくじゃらで、ポンキッキーズのムックに似ているキャラクターがおりました。そのキャラクターが爆弾を置くとその見た目から爆弾が隠れてしまう(視認しづらい)特性がありました。
その為、ムック側が爆弾設置を隠したまま、突然爆弾をキックやパンチで飛ばしてきたかと思うとすぐに爆発するような爆弾設置時間詐称攻撃が可能だったのです。これは非常に猛威を振るい、『ムック×』が付いていない部屋には必ずと言っていいほどムック使いが駐在しておりました。
ムック使いは嫌われている傾向にあったため、見た目が好きでそういった攻撃をしない良心的なプレイヤーの方々も肩身の狭い思いをされたのではないですかね。
他のゲームでも、好きなキャラクターなのに周りのプレイヤーのヘイトを集めてしまうような性能で、使いにくい扱いになってしまうのはありますわよね……。
そういったそのゲームの情報を知るためには自分で調べるほかなく、そういった事でオンラインマナーとかとか色々な知識を得ていきました。
部屋に入ればまず挨拶。当時は『よろしくお願いします』なんて律儀に発言する方は少なく、『yoro』『4649』『よろ』みたいな略語で済ませる方がほとんどでした。僕も例に漏れず、最初は『46』とか発言していましたが、ある程度プレイを続けていくうちに『よろです』辺りが定着した記憶があります。
懐かしいですね。最近では数字の『4649』なんて死語もいいとこですね。
で、いざ戦術の話。
爆弾はパンチで4ブロック分、グローブ投げで6ブロック分飛ばせるという事が分かり、その辺の爆弾が爆発しそうな時に安全地帯で待機しているプレイヤーを爆発に巻き込ませるために爆弾を飛ばして巻き込む、というのが勝つための定石として僕の腕に定着しました。
それはもちろん相手プレイヤーも狙っていて、つまり同じ場所に留まる事がミスに繋がるのです。ですので、常に動き回って相手に狙いを定められないように動き、それなりに爆弾を置いて立ち回るのが中~上級者への第一歩、のような感じでしたね。
この戦術自体は過去のボンバーマンシリーズから存在していたものだと思いますが、子供時代の僕はそんな事はまったく思いも寄らず、考えもしませんでした。
オンラインゲームである為、チートも横行していました。
基本的には『無敵』ですね。爆風を当てても倒せないやつです。そういうときはもう潔くやられます。他の方も察して自らやられにいったり。チャット画面では「チートですか?」「ですね」なんてコメントのやりとりもあったり。対戦が終わるとルームマスターが無言でチートプレイヤーを即追放してました。
あとはラグを利用しての瞬間移動(コマ送り移動?)ですね。これはネット回線が貧弱なためにそういう事が起きてしまっていた事も考えられますが、無敵に近い行動だったので怪しいですね。
メイプルストーリーでも当時チートを何回か目撃したことがあります。キャラクターの前方に周辺のモンスターが自動的に集まってきて、チートプレイヤーはその場で攻撃を振るだけで敵を倒せてしまうレベリングが捗りそうなやつでした。
僕の存在に気が付くと、そのチートプレイヤーはログアウトしたのか消えてしまいましたが、集まったモンスターは大爆発を起こしたように画面中に散り散りになったのを覚えています。
昔っからゲームあるところチートあり! って感じですわね!
僕にはボンバーマンオンラインに好きなステージがありまして、ステージ名は「高速道路」でしたかね?
そのステージは最初からローラースケート、いわゆるスピードアップを最大取得した状態でスタートするものです。ボンバーマンは初期スピードは非常にトロいですから、開幕最速なのはストレスもなく最高です。
それ以外はギミックもないいつものステージと一緒で、多分一番人気のステージだったと思われます。僕はほとんどこの高速道路ステージしかプレイしていませんでした。
色々なギミックのあるステージを開発したメーカーさんには悪いですが、正直ボンバーマンオンラインは高速道路の記憶しかありません。
ハドソンさんに謝りなさい!
申し訳ありませんでした。
そして高速道路ステージという最高のステージを作ってくれてありがとうございます!
このステージで延々と対戦を続けて何時間、何十時間、何百時間とプレイしたのではないでしょうか。
そこでめきめきとボンバーマンスキルを高めました。ボンバーマンの腕前に確固たる自信を付けたのです。
しかし、そこはオンラインゲーム。上には上がいるものです。
プレイヤーランキングみたいなのがありまして、そこに載っていた一桁ランカーの方と運よくマッチングし、対戦の機会がありました。
どういった動きをするのかとワクワクし、あわよくば勝てればいいなと思っておりましたが、そううまくはいきませんでした。
まず動きが違いました。ステージに配置された全ての爆弾の爆発タイミングを知っているかのように画面中動き回り、相手の火力が何段階かを把握しているかのように最小限に爆風を回避し、更に相手をかく乱する為まとわりつくように爆弾を置いてくるのです。やみくもにパンチやグローブの投げを使ってこなかったですね。本当に殺れる時だけ使う、みたいな確実さを持っていました。
確か一勝も出来なかった記憶があります。あの時の『すげえ……』感は忘れる事は出来ないでしょう。漫画やアニメの強キャラが如何に弱キャラから畏怖されるのか、それを身をもって体感した形でしょうか。この時の上位プレイヤーの方々は未だにボンバーマンをプレイしていらっしゃるのでしょうか。
今から20年近く前の話ですからね。当時盛んにプレイしていた方々もそろそろ反射神経が衰えてきている頃ですわね……。
そんなこと言わないで!
「ボンバーマンオンライン」以降のボンバーマンシリーズは、高速道路のようなステージはあるもののギミックが満載だったり、バトルに集中できない部分があったために正直好きになり切れないものでした。
とにかくギミック無しの高速道路ステージが最高すぎて、僕にとっての最高のボンバーマンシリーズは「ボンバーマンオンライン」なのです。
今回コナミさんから発表された「スーパーボンバーマンR オンライン」の配信決定の告知を見て、昔の記憶が蘇りました。高速道路ステージ、実装されてるといいですね。新機能の64人対戦モードではアイテム集めも楽しみの一つでしょうから恐らく高速道路ステージは無いでしょうが、通常の対戦モードでもいいので実装してほしいものですね。
ボンバーマンってのは本当に面白いゲームです。シンプルなゲーム性で、皆でワイワイやるもよし、上級者のガチバトルも良しの良質なゲームです。30年以上愛されるゲームってのは伊達じゃないですね。
現在の家庭用のボンバーマンシリーズ最新作は「スーパーボンバーマンR」でしょうか。こちらもオンライン対戦機能がついています。
しかし「今後の為にゲームを買ってオンライン対戦で練習するぜ!」と意気込んでいる方がいらっしゃるならやめた方がいいと思います。なぜならオンラインにまったく人がおらず過疎過疎の懸念がある為です。
実は僕も発売から数か月後に「スーパーボンバーマンR」買ったんです。久しぶりにオンライン対戦したいな、と軽い気持ちで。割引セールとかやってたんでしたっけ。
ですが、その当時もまったく人がおりませんでした。正直オンライン対戦出来た事が無いです。どうもオンライン対戦周りでカクツキがあったり、ストレスを感じる部分が強かったみたいなのですよね。その為プレイヤーの多くが早々にオンライン対戦を離れたようです。ですので、潔く「スーパーボンバーマンRオンライン」のリリース開始を待った方が無難かもしれません。もちろんストーリーモードなんかをプレイしたい方は良いと思います。
「スーパーボンバーマンRオンライン」は基本無料予定ですから、ユーザーにも優しいですわね!
と、いう所で終了とさせていただきます。
ここまで読んでくださって、僕の思い出話に付き合っていただいてありがとうございました。
また何か別のゲームの思い出を話す機会がありましたら、お付き合いいただけると幸いです。
(2021年6月6日更新)スーパーボンバーマンRオンラインが配信開始という事で、「ボンバーマン対戦解説講座」という記事を書きました。もしよろしければ読んでいただけると嬉しいです。