「カラテカ」ファミコンゲーム紹介第23回目

 とにかくクソゲーの印象が強いゲームです。

 冒頭から辛辣な言葉で始まりましたが、このゲームをプレイした事のある殆どの方は世間のクソゲーという評価に納得しているかと思います。

 しかしながら、肝心のゲーム部分は目を瞑るとしても、キャラクターの動き、いわゆるアニメーションに関しては当時のファミコンゲームの中では群を抜いた滑らかさを誇り、それだけでも偉大なゲームのひとつとして数えてもいいのではないか、と僕は思います。

 まあ、思うだけです。クソゲーにはなんら変わりありません(辛辣)

カセット表面です。何やら仮面っぽいのや、お城みたいなのも描かれてますがゲーム中には出てきません。

 「カラテカ」は1984年にジョーダン・メックナーさんが開発、ブローダーバンドさんが販売というパソコン向けのアクションゲームでした。

 それのファミコン移植版が本作で、こちらはソフト・プロさんから1985年12月5日販売されたゲームです。

 カラテカというゲームはクソゲーとして認知度が高く、プレイした事の無い方も名前は聞いたことがある、という方も少なくないのではないでしょうか。ですが冒頭でも書きましたがキャラクターのアニメーションが非常に滑らかで、その動きは当時発売されていたファミコンゲームの中でも群を抜いていたと思います。

 しかしゲーム自体の難易度の高さ、理不尽な罠などがあり、クリアするには根気が必要なゲームとなっています。なのにゲーム自体がそれほど面白味を感じるものではなく「なんだこれ、ツマンネー」と一蹴し投げ出した方もたくさんいらっしゃることでしょう。

 元々海外の方が作られたゲームという事で、ご存じの方はピンと来るかもしれませんがジョーダン・メックナーさんは、かの有名な死にゲーアクション『プリンス・オブ・ペルシャ』というゲームを後に作られることになります。

 プリンス・オブ・ペルシャも非常に滑らかなアクションであり、あのカラテカはプリンス・オブ・ペルシャを手掛けた人が過去に作ったゲームだったんだ、と認識すると途端にカラテカが良いゲームだと思えてきますね。……いや、きませんね。

 

 ストーリー

 ちょっと詳しいストーリーが分からないのですが、主人公であるカラテカの恋人「マリコ姫」が敵のアクマ将軍率いるアクマ達(悪の空手家)にさらわれてしまったので、助けるべく単身アクマの館に乗り込みます。

 

 操作方法

 フリー状態

 十字キー→ …… 移動。ただし→方向のみ

 十字キー↓ …… 構え

 十字キー↑ …… 構え解除

 A・Bボタン …… お辞儀

 構え状態中

 十字キー←→ …… 移動。ちょん押しですり足移動

 Aボタン …… キック

 Bボタン …… パンチ

 十字キー↑もしくは↓を押しながら攻撃ボタンで上下に攻撃

 

 システム

 主人公のカラテカです。

 ゲームを開始すると棒立ちのカラテカが佇んでいるのですが、なんとこの状態では→方向(前進方向)にしか進めません。十字キー←を押しても無反応です。A・Bボタンを押してもお辞儀をするだけです。

 十字キー↓を押すことで、構え状態になります。この状態ではA・Bボタンで攻撃を繰り出せる状態になるのですが、この構え状態でようやく←方向(後退方向)に移動できるようになります。構え状態で十字キー↑を押すことで構え解除になります。

 敵の空手家です。妙な仮面を被っています。初めからその場に配置されている敵は、こちらが近づかない限りその場で棒立ちの状態をキープします。

 一定距離近づくと、敵は構えをとり攻撃をしてくるようになります。このゲームは基本的に無音なのですが、戦闘が始まるとBGMが流れ、試合開始と分かりやすくなっています。主人公は一度構えをとると試合中はフリー状態(構え解除)には戻りません。

 同時に、画面上部には体力バーが表示され、相手に攻撃を与える・受ける事によって四角いブロックの様なものの位置が変動します。ブロックが画面端に到達する事で体力がゼロという事になります。体力がゼロになれば倒す・倒されるという事ですね。この辺は現在の対戦格闘ゲームと同じシステムです。

 

 カラテカで有名なのが、フリー状態で相手の攻撃を受けると一撃死するという事です。

 主人公が構えをとらずに敵の攻撃を受けてしまうと……。

 即死します。やられ姿がなんともシュールなんですよね。

 

 試合が始まる前の棒立ち状態の敵の前でお辞儀をすると、なんと敵もお辞儀し返してくれます。

 例えこれから命のやり取りをする相手であろうと、武道の精神は礼に始まるのですね。

 ただのネタかと思いきや実はこのゲームをプレイするうえで結構重要な役割があり、お辞儀をすると敵の対戦AIが弱くなるという効果があるのです。逆にお辞儀をしないと敵は強くなるという。よくもまあこんな事を仕込みましたね。

 

 ゲームを進めていくと、敵の親玉のアクマ将軍が部下に行って来いと命令しているようなシーンが挿入されます。

 命令された敵は走ってきますので、主人公も早めに前に行かないと敵がどんどんやってきて進みが悪くなる要素があります。

 一部特殊な敵や、上記画像のような柵(罠)があったりもしますが、最終的に敵の親玉であるアクマ将軍を倒す事でゲームクリアとなります。

 詳しい説明はここでは省きますが、この柵も抜け方が分からないと非常に難しい罠なんですよね……。

 

 おわりに

 とにかく敵を倒して進んでいくだけのゲームです。敵との格闘パートがメインなので、これに面白味を感じられないとすぐに飽きます。ゲーム内容自体はクリアまで20分くらいの長さですが、いかんせんコンティニューが出来ない事、柵とかいうワケ分からん罠、鳥(敵)といった高難度要素が、このゲームをリピートするやる気みたいなものをプレイヤーから奪うのですね。

 そういえば、このゲームは敵にやられると『GAME OVER』と表示されるのではなく『THE END』と表示されるのですよね。それもなんだか当時としては珍しい気がしますよね。

 よく、スポーツものの漫画とか映画とか、もちろんゲームでもそうなんですが、そういうものに影響されて「〇〇を実際にやってみたい!」と思う方はいらっしゃると思います。ですが、このカラテカをプレイして「空手を始めてみたい!」なんて思う方はこの銀河には存在しないでしょうね。

 あんまり人にオススメ出来るゲームではありませんが、「むしろクソゲーと分かったうえでプレイしてみたい!」という気骨に溢れる方には是非ともプレイしていただきたいですね。

 

 ではこれでファミコンソフト「カラテカ」の紹介を終えたいと思います。

 ここまで読んでくださってありがとうございました。

 

 

 おまけ

……

……

さて、お約束も行ったことですし、ちゃちゃっと始めていきましょうか!

どうしたんですか、お嬢様? カラテカなんて、なんというか、意外なゲームをプレイしていますね……。

ええ、実はわたくしカラテカってクリアしてないなって思い出しましたの。前にプレイした事はあるんですけど、もはやクリアする気にもならないゲームだったのでそのまま放置していたのを忘れていましたわ。

うーん、そのまま忘れていてもいいようなものでは……?

まあ、今回はわたくしがプレイするのではなくてメイがプレイしますの。なんでもカラテカをプレイした事ないって言ってましたから、せっかくなのでわたくしの前でクリアしてもらおうと思って!

ねえ、なんでいきなり主人公を崖から落としたの?

これは、このゲームをプレイする人が初めに必ず行う儀式みたいなものだから……。

ふーん。じゃあ早速すすめていくよ!

難しいところがあったら攻略方を教えるよ。頑張ってね。

うん!

頑張るんですのよ、メイ……。

 メイは順調に敵を倒し進んでいった!

かったぁ! なぁんだ、簡単なゲームだね! おねえちゃんがクリア出来なかったっていうからどんなゲームかと思ったけど。おねえちゃん、昔はゲーム下手だったの?

なっ! わたくしは昔も今も変わらずゲームは上手だし、美人ですの!

まあまあ、落ち着いてくださいお嬢様。それに容姿に関しては何も言ってませんよ。
しかし上手だね、メイちゃんすごいよ! カラテカは最初はクセのある動きで操作のしづらさを感じるのに……。

へっへーん! これならお兄ちゃんに攻略法を教えて貰わなくてもクリアできちゃうよ!

……。

 快調な滑り出しのメイだが、ついにカラテカの難関ポイント、柵に到達した!

なにこれ?

ああ、メイちゃん、それは――

アトラ、おやめなさい。

え?

なんでもかんでも、手取り足取り教えてあげるのは現代っ子にはよくないと思いますの。やはりやられて覚えていくってのが大事だと、わたくしは思いますの……。見守るのも、ひとつの優しさですわ。

おねえちゃん……。

お嬢様……。
でもそれって絶対さっき言われた事の腹いせですよね(小声

……。

うーん、ぜったいにあやしい柵だけど、どんな動きか知るためにも、いくっきゃないね!

 意を決して飛び込んだメイ。果たして……。

 ガシャーン!

あっ!

ぷぷっ!

あーっ! いまおねえちゃん、笑ったなぁ!

お嬢様……。

いや、こうなることは分かっていましたけれど……、おーっほっほっほ! 久しぶりに見ると、なんとも滑稽なやられ方ですわね!

む~! なんだかいじわるだなって思う!

いじわるなのは柵の方ではなくて? おーっほっほっほ!

ねえおにいちゃん、コンティニューは? コンティニュー方法は教えてよ!

メイちゃん、言いにくいけれど、カラテカにはコンティニューはないんだ……。やられたら、また最初からになるんだよ……。

そ、そんな……(ガーン

何を言ってますの、まだ一回やられただけじゃないですの。何回も繰り返して、柵を超える方法を編み出すのですわ!

め、めんどくさい……。

 しかし、メイは柵まで辿り着いても抜け方が分からず圧死を繰り返した!

……。

(あっ、ちょっと泣きそうになってますわ……。)
メイ、あなたも十分頑張りましたわ。そろそろ柵の攻略法を教えてあげますの……。

……いい! 自分で抜けてみせるもん!

(ムキになってますわね……。少々意地悪しすぎたかしら……?)

メイちゃん、この柵は今までカラテカをプレイしてきた人たち全員が辛酸を舐めさせられたポイントの一つなんだ。これが原因でクリアをあきらめた人間もたくさんいるんだよ?

うっ!(グサリ

でも、すぐに諦めちゃうのは弱い人のすることだもん! 

ううっ!(グサグサリ

ねえおねえちゃん、そういえばおねえちゃんはカラテカはどこまで進めたの?

そ、それを今聞きますの……!? 
ええ、ええ、そうですわよ! わたくしもこの柵を越えられなくて嫌になってプレイを辞めましたの! なんなのよこの柵は! どうやっても抜けられませんでしたのよ!

ぷぷっ! なぁんだ、おねえちゃんもここでつまづいてたんだ!
自分の事は棚に上げて、人の事は笑ってたんだね!

うううっ!(グッサリ!
メイ、あなたこういう時だけ子供らしからぬ事を言いますわね……!

あれ? じゃあお嬢様もこの柵の攻略法は知らないんじゃないですか?

ええ、そうですわよ! ですからアトラ、あなたがこの場にいることを理解しなさいな!(怒り

は、はいぃ! すみません!

よーし、じゃあこれが最後! これでやられたら、おにいちゃんに攻略方法を教えてもらうよ!

うん、わかった。

 メイは考えた。今まで試してやられてきた以外の方法を……。

この柵の影? みたいな線から体の中心(頭辺り)を超えると柵が下りてきちゃうから……。

ほう……。

柵の影から一歩すり足で下がるようにしてから……。

構えを解除して……。ちょうど一歩走った時はどうなるのかな?

……。

主人公は柵の前にいますが、柵が反応して下りてきます。

 ガシャーン!

あーっ、やっぱりダメ……じゃなかった! 生きてるー!

な、なんですって!

メイちゃん、すごい! 自力で攻略法を見つけるなんて!

あとは柵が上がっている間に通過できます。

や、やったーっ! 抜けれたーっ!

そ、そんなまさか……(愕然

諦めずによく抜けれたね! 僕も柵の抜け方は他の人に攻略法を教えてもらったから、自力で抜けたメイちゃんは本当にすごいよ!(頭ナデナデ

えへへ!
でも、これでおねえちゃんよりもメイの方がゲームが上手だって証明できたんじゃない?

ぐはーっ!(バタリ

 THE END

お嬢様……。

 

 柵を抜けたメイの前には強敵揃いのアクマ空手家が待ち構えていた。しかし度重なる柵へのリベンジの間に、格闘パートのコツをつかんでいたメイの敵ではなかった。

 破竹の勢いで進んでいくメイの前に、ついに第2の難関が姿を現した!

 ビャッビャッビャ!(鳥出現BGM)

わっ、鳥だ! そういえば道中で一度だけ出てきた時に一回攻撃したらどこかに消えたけど、今回は画面上部に体力バーも出てるし、倒すのかな?

鳥は上中下の高さにランダムで飛来します。主人公はタイミングよく攻撃を当てることでダメージを与えることができ、鳥は一旦距離を取ります。鳥への当たり判定は意外とシビアです。

な、なかなか攻撃があたらないよ~! 攻撃を外すとダメージを受けるし、このままじゃ……!

ファミコンゲームにおいて、弱い鳥は殆ど存在しません! なかでもカラテカの鳥は中々の曲者! このままじゃ……!

あーっ!

ま、また最初から……?

……。

(もう飽きてきちゃった……)
ち、ちょーっとおなかすいたなーっ! 一旦きゅうけいしよーっと!

そ、そうだね、じゃあお茶の用意をしようか。お菓子の準備もしなくちゃ――

おにいちゃん、メイも手伝うー!

そ、そう? じゃあ一緒に準備しようか……。(ドアガチャ

 

 その後、二人が休憩を終えてもカラテカをプレイすることはなかった。

 アトラがふとお嬢の事を忘れていることに気が付き部屋に戻ったが、お嬢がTHE END状態のまま転がっていたので、そっとドアを閉めた。

 

 これで終わりです。最後まで読んでくださってありがとうございました。

 

 

 

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