「ハイウェイスター」ファミコンゲーム紹介第21回目
このハイウェイスターは車のレースゲームです。僕はレトロゲームのレースゲームといえば上から見下ろすような視点のものが殆どで、疑似3Dのものは少ない、というイメージがあります。しかしこのゲームは疑似3Dで作られており、それだけで評価を高くせざるを得ません。
それだけでなく、僕もつい最近買ってプレイしたこのゲームですが、まるでファミコンの性能をフルに引き出したかのようなスピードを感じさせてくれるもので、非常に驚かされました。
ハイウェイスターと聞くと僕はDeep Purpleの楽曲Highway Starを思い浮かびますが、このファミコンゲームを思い浮かんだり、なんならジョジョ第4部を思い浮かべる人とか、人によって違いが出る面白いワードかもしれませんね。
ハイウェイスターはスクウェアさんより1987年8月7日に発売された疑似3Dレースゲームです。
全8コースとなっており、スタートからゲーム内でカウントされている時間中にゴールすることでコースクリアとなります。
スクウェアに在籍されていた天才プログラマーの『ナーシャ・ジベリ』さんが手がけたゲームとしても有名です。スクウェアさんの発売されるゲームの高速スクロールはナーシャさんによるものだったという話はよく耳にします。
最近のゲームセンターなんかに置かれているレースゲームだと、誰かと対戦して先にゴールした方が勝ち、というようなシステムが多くなってましたが、80~90年代のレースゲームと言えば特に対戦相手はおらず(ローカル対戦は別です)規定内の時間にゴールを目指すものがほとんどでした。
このハイウェイスターも同じようなものですが、他の同ジャンルファミコンソフトと比べてもコースのアップダウンがあったり、冒頭でもお話ししましたが圧倒的なスピードを演出していることもあり、プレイヤーは相当な疾走感を得られることでしょう。
全コースを通すと相当難しいゲームであると思いますが、裏技でコースセレクトなんかも用意されているので難しいと感じたコースは裏技で個別に練習することもでき、親切設計なゲームであるといえるでしょう。
ストーリー
スクウェアエニックスさんのホームページにハイウェイスターのストーリーらしきものがあったので、そちらを引用させていただきます。
長いロードレースは西海岸に始まった。
陽が落ちるにつれて、空は夕焼けに染まって行く。
まだまだ先は長い。最終の東海岸のゴールまでは様々な難コースと強力なライバルが待ち受ける。‘‘SQUARE ENIX『ハイウェイスター』より引用‘‘
車種
ゲームを開始すると、まずこれから操作する車を2種類の中から選びます。この2種類の見た目は違いますが、性能の違いは特にないにで見た目が好きな方を選択すると良いでしょう。選択する車種によってコース内に登場する一般車の見た目が変わりますので、そこだけが違う部分でしょうか。
・『328 TWIN TURBO』
真っ赤なボディカラーのフェラーリです。
328というのは排気量約3,200cc・8気筒のエンジンを搭載していることを意味しているらしいです。僕は車には全然詳しくないので知ったかぶりです。なのであまり書ける事がありません!
えーと、ホイールが魔法陣みたいでかっこいいですね!(精一杯)
・『F1 MACHINE』
いわゆるF1カーですね。
車体には『GAMOL』との文字が見えるようですが、その隣に描かれているのはラクダっぽいように見えます。
一応GAMOLの意味を調べてみましたが見つけられず、ラクダは英語で『Camel』なのでよく分かりませんでした。GAMOLは造語なんですかね? よくわかりません。
とにかく見た目はかっこいいからヨシ!
操作方法
Aボタン …… アクセル
Bボタン …… ブレーキ
十字キー←→ …… ハンドル操作
十字キー↑ …… ターボオン
十字キー↓ …… BGM変更
セレクトボタン …… 3Dモード変更
システム
ゲーム画面はこんな感じです。
これはコース1の再現ドット絵です。前方に海が広がる美しいステージとなっています。車種は328 TWIN TURBOを選択したつもりです。
コース内には数個のチェックポイントがあり、そこを通過することで持ち時間にタイムが追加されます。時間が無くなるとアクセルを踏めなくなりエンジンブレーキ状態になり、徐々に速度が低下していきます。最終的に止まった時点でゲームオーバーです。タイム0状態でもチェックポイント、またはゴールをすることでゲームオーバーにはならない仕様となっております。
操作方法に十字キー↑でターボオンと書きましたが、これは車のスピードが時速90キロ以上だと可能となるもので、十字キー↑を押している限り高速で加速し続けます。最高時速は255キロです。ターボオンしていなくても最高速度は同じです。
十字キー↓ではBGM変更とありますが、レース中はどのタイミングでも↓を押すことでBGMを変更できます。
BGMは全部で3種類あり、いずれもゴキゲンなサウンドとなっております。レース開始時は無音となっていますので、音楽が無くて寂しい時はBGMを変更するといいですね。
セレクトボタンを押すと3Dモードが起動され、画面がブレるような視点になります。これは別売りの『ファミコン3Dスコープ』というものを装着しながらプレイすると3Dに見えるモードらしく、つまりその3Dスコープを持っていない人は使わないモードということになりますね。
コース上には一般車が出現します。
画面上に3台まで出現します。一般車に左右からぶつかると、自分の操作する車は大きく弾かれます。まっすぐ正面からぶつかるとスピードが大きく減少する程度です。
後半のコースになるほど一般車は露骨にプレイヤ―車に体当たりを仕掛けるようになってきます。一般車とはよくいったものですね……。
コースの外には木などがあり、ここにプレイヤー車がぶつかることでクラッシュ、車体がコース外に投げ出され、再発進可能になるまで大きなタイムロスとなります。
各チェックポイント内で1回くらいはクラッシュしても問題ないですが(最終コース以外)、2回クラッシュとなるとほぼ致命的で、クリアは難しいでしょう。
大きなカーブの前には必ずカーブを予告する看板が立っているので、これからのカーブを予測し減速等しっかり対応していきたいところです。
こんなところでしょうか。基本的には直観操作で楽しめるものとなっております。難しい操作も必要としないので、どなたでも楽しめるものとなっていると思います。
コースも全8コース全て景色が違っていたり、登場する一般車もコースによって変更されているので手の込んだつくりと感じさせるゲームです。
せっかくなのでコース2の再現ドット絵を描きました。
コース2は夜景ステージです。前方にはビル群の灯りが広がり美しさを感じさせます。車道は黒で統一されているので、何だかSF感のある道路ですね。
ステージセレクトの裏技
ゲーム開始時、車種を選択するとすぐにゲームが始まるわけではなく、いったんゲームプレイのデモ画面が挟みます。
そこでスタートボタンを押すと始まるわけですが、そのでも画面の時にBボタンを押すことで速度メーターを操作する事が出来ます。
スピードの000キロの上にメモリがあるのですが、Bボタンを1回押すごとに2メモリずつ点灯していきます。4メモリ点灯状態で十字キー右上を押しながらスタートするとコース2から、6メモリはコース3から、8メモリはコース4から……というようにメモリの点灯数でコースセレクトが可能になるのです。
ちなみにメモリ点灯を8周以上させてから始めるといきなりエンディングが始まります。
おわりに
このゲームは間違いなくファミコンにおける疑似3Dレースゲームの傑作ですね。3Dシューティングなんかは色々と種類があるのですが、レースゲームにおいては数少ないもので、スクウェアさん、もといナーシャ・ジベリさんはもの凄いプログラムスキルを持っていらっしゃったと感じるものでした。
もちろん、今の時代なら現在主流のゲーム機種であるPS4とかで発売されているレースゲームをプレイした方が良いですね。レースゲームに至ってはどう考えても最新ゲームの方が面白いと思いますが、当時のレースゲームの疑似3Dというのはそれはそれで味のある素晴らしいものだと思っております。
興味のある方は是非youtubeなんかでプレイ映像なんかを見てみるといいかもしれませんね。
それではこれでファミコンソフト『ハイウェイスター』の紹介を終えたいと思います。
読んでくださってありがとうございました。
おまけ
……ハイウェイスター……
……素晴らしいゲーム……
わたくしの熱い何かを思い出させる……
……お嬢様、本当にハイウェイスターをプレイされてます? その喋り方からはどう考えても……。
そう……SQUARE……
わたくしたちのSTREET……
おねーちゃん、どうしちゃったの?
たぶんスクウェアさんのレーシングゲームといったらアレ、と言いたいんじゃないかな……。
今夜は誰もがCRAZY……
お嬢様、そろそろ……。
んもう、いつまでやらせる気ですの! はやくツッこんでくれないと!
そういわれましても……。
今日はみんなでお出かけ、という事でしたよね?
そうそう! 楽しみだね、カーくん!
あの、僕も一緒でもいいんでしょうか……お邪魔なんじゃ……
何を言ってますの、カトラくんも居た方が楽しいに決まってますわ!
さ、アトラ、車の準備はできていて?
はい、表に回してあります。
よし、では皆さん行きますわよ!
は~い!
はい!
あーっ、いいかぜ~!
メ、メイちゃん、危ないからちゃんと座ってて!
アーアーアーアー!
ウェネバハぺツー デットビーティー ユーメーナ ペーパボーイ イーベンティービー!
アーアー!
エビウェイユーロー エビウェイ メザハー メザハー!
アキーノホン ホンチュー!
……はっ! ボクとしたことが……!
おーっほっほっほ!
知っている人ならば思わず口ずさみたくなる曲ですわ!
うう、車の運転シーンとなると確かに思い起こされるものです!
な、なんだかついていけないね……。
う、うん……昔の思い出ってやつなのかな……。子供にはわからない……。
あっ、前の車、いいパーツ積んでますわ! たぶんあれはツインターボ! 早くPASSINGしてGetRewardsですわ!
……冗談じゃねえ……
……はっ!
今回はまったくハイウェイスターと関係のない内容のおまけとなってしまいました、申し訳ありません。
ではこれで『ハイウェイスター』の紹介を終えたいと思います。
最後まで読んでくださってありがとうございました。