「北斗の拳2 世紀末救世主伝説」ファミコンゲーム紹介第7回目
よく「キャラゲーは地雷率が高い」なんて言葉を聞きます。
地雷というのはクソゲーの比喩的表現で、つまりマンガ、アニメ原作のゲームは総じてつまらない作品が多いと、そういう事ですね。
特にファミコンのようなレトロゲームにおいては、その傾向を強く感じます。
つまり何が言いたいかというと、この北斗の拳2はそれに当てはまるという事なんですね……。
僕は、この「北斗の拳2」をクソゲー認定しています。
これからこのゲームに対してネガティブな事を書いていきますので、もしもこのゲームが好きな方はご了承ください。
ゲームをクソゲーと判定するのは人それぞれだと思います。
他人の評価と自分の評価は違って当然です。
しかしプレイしていて「あれ、なんかこのゲームヤバいな……」と感じると、それは十中八九当たっていることでしょう。
その直感、大事にしていきたいですね。
この「北斗の拳2」は同名の漫画「北斗の拳」のゲーム化作品です。
1987年4月17日に東映動画さんより発売されました。
ゲーム内容としてはラオウを倒してから数年後の世界から始まり、ファルコを倒すまでの物語をなぞるような構成となっております。どちらかというと漫画版よりかはアニメ版に準拠した内容となっています。
このゲームはステージクリア型の横スクロールアクションゲームです。全7ステージ構成+αで、最後までノーコンティニューでクリアすると、最後に真ボスが登場するステージ8にいくことができます。
操作方法
十字キーで移動
十字キーの上でジャンプ
Bボタン……キック
Aボタン……パンチ
このゲームは、十字キーの上を押すと主人公がジャンプをします。Aボタンがジャンプではないアクションゲームは珍しいですよね。
ボタンの少ないファミコンでA,Bボタン共に攻撃に割り振った場合は、上ボタンがジャンプ設定になっているゲームはいくつかあると思いますが、このゲームはジャンプしやすいゲームだと思います。
方向キー上のジャンプがめちゃくちゃやりづらいゲームもあるんですよね。ロマンシアお前のことやぞ!
ゲーム内容
敵を倒す時に、パンチかキックかでザコ敵のやられ方が変わってきます。
パンチで倒すと秘孔を突いて敵が爆散します。
キックで倒すと敵は画面外に吹き飛ばされていきます。
リーチで言えばキック>パンチなのですが、パンチで敵を爆散させて倒すと、パワーアップアイテムを出す時があります。
そのパワーアップアイテムとは「あべし」の文字です。
そのあべしの文字を取ってパワーアップするのです。あべしの文字を取るというのを言葉にすると変な感じがします。
ちなみにもうひとつパワーアップアイテムがあります。
それは「ひでぶ」の文字です。
「あべし」と「ひでぶ」を取ってパワーアップしていくのです。敵の断末魔の文字をアイテムとして取得していくとは思いもつかないですね。
パワーアップは7段階あります。4段階まではあべしを取ることでパワーアップでき、5段階目以降はひでぶをとることでパワーアップします。
アイテムを取得していくことで、パンチやキックがボタン押しっぱなしで連打になり、敵の投擲攻撃をパンチやキックで跳ね返せるようになり(二指真空把)、移動スピードアップ、オーラという飛び道具(ショット)を飛ばしたりできるようになっていきます。
最後の7段階までパワーアップすると上半身の服が弾け飛び、漫画やアニメでよく見た上半身裸の状態になります。
結構原作に忠実に作ってはあるのですよね。そういうところは好感が持てます。
では、なぜ僕がこのゲームをクソゲー扱いしているかを解説していこうかと思います。
1、道中が辛い
序盤はいいのですが、4ステージ目辺りからザコ敵が硬くなり、今まで一撃で倒せていた敵が二撃必要になります。
その為、敵を倒すのが困難になりますが、手間取っているとどこからともなく投擲攻撃が飛んできます。
永久パターン防止措置だと思いますが、飛んでくるようになるまでわずか数秒なので、基本的には前へ前へと行かないと画面中投擲攻撃だらけになります。
さらに敵は飛び蹴り攻撃を使用するようになってきます。飛び蹴りの敵を迎撃するのは至難の業なので、基本的には回避しながら進むことになりますが、ダメージ必至です。
終盤ステージともなると画面上に縦横無尽に敵の攻撃が乱舞するようになり、ゴリ押しに近い進め方をせざるをえません。その為ボス戦開始時には体力が残りわずか、といった場面が多発します。
2、初期状態が辛い
ケンシロウはあべし等のアイテムをとることでパワーアップしていきますが、一度でもやられるとパワーアップは初期状態になってしまいます。
特に痛いのは移動スピードの遅さと、敵の投擲攻撃を跳ね返す事ができなくなってしまう事です。
通常状態のケンシロウは移動が鈍足なので、ジャンプ移動が基本となってしまいます。(ジャンプの方が移動が速い)
その時に投擲攻撃への返し技を持っていないと、どんどん体力を削られてしまいます。
その為、最終ステージ等でやられてしまうと敵の苛烈な攻撃に対処しきれず、そのままゲームオーバーまでやられてしまうことがあります。
3、動かしていて面白くない
結局アクションゲームはこれになるんですよね。
とにかく爽快感がありません。プレイしていてつまらないのは致命的です。
敵を倒していくというよりかは、如何に敵を回避していくかのゲームになっています。もちろんそういうのが面白いゲームもあると思いますが、北斗の拳ファンが求めているものと違うと思うんですよね……。
4、BGMが短い
これはクソゲー要素ではないんですけどね、このゲームを語るうえで外せない事なので言わせてください。
ほとんどのステージのBGMが、1ループ10秒程度です。
結構耳に残る良いBGMもあったりするんですけどね、いかんせん1ループが速すぎてもはや手抜きかと言わんばかりです。
サントラ作ったら合計何分になるんだ……。
ちなみにボス戦では、最初の一撃目に限り、決められた当て方をすることで北斗神拳奥義が炸裂し、ボスの体力を約半分程減らします。
それは各ボスによって変わり、例えば1面ボスならば「最初の一撃目を顔面にパンチ」、2面ボスならば「最初の一撃目を腹部にパンチ」になります。
誤って他の部位で一度でもダメージを与えてしまうと、もう奥義は発動しません。狙うのが結構難しいです。
ほかにも取ると無敵になるアイテム「無想転生」などあります。このゲームで無敵になれるアイテムは優秀で、効果時間中にどんどん進みたくなりますが、無想転生中は画面の切り替えが出来ません。よって進行方向によって取らない方がよくなったりする場面があります。
ドアに入る方法も特殊で、ドアの前で、方向キー横+ABボタン同時押しです。シビアな同時押しを要求されます。
これは操作方法がわからないと致命的で、子供の頃の僕はもちろんわからずにドアの前でコントローラをガチャガチャやって運よく入れた、というのを繰り返していました。
このゲームでドアに入るっていう行為自体やらなくてよくありません……?
おわりに
以上で「北斗の拳2 世紀末救世主伝説」の紹介を終えたいと思います。
冒頭でもクソゲーと言いましたが、僕はこのゲームは「良いクソゲー」だと思っています。
結局のところ遊べるゲームではありますし、リピート性はないにしても面白い部分はたくさんあると思います。
ゲームとして成立していないゲームが、本当のクソゲーです。
そういうゲームは何本か知っているので、また機会がありましたら記事にしますね……。
ちなみに、このゲームは北斗の拳「2」なので、前作の1が存在しているようです。
1の方も今作に負けず劣らず、むしろ1の方がクソゲー度に拍車がかかっているという記事を見ました。
僕はプレイしたことがないので詳しいことは分かりません。
なので、興味のある方は1の方も自分で調べてみる事をお勧めいたします。
それではここまで読んでくださってありがとうございました。